スズメ

暑い日が続いているが、
今年の夏は節電しなければならないらしい。
窓を開けて網戸にし、
玄関のドアに木片をかませて半開きにする。
それだけで風が部屋の中を通ってずいぶん違う。
しかし暑い。

先日もそうしてクーラーを我慢して漫画を描いてた。
窓もドアも開いてるので外の音がよく聴こえる。
チュンチュン鳥の声もよく聴こえる。
チュンチュンチュンチュン、
元気によく啼くなあと思ってフッと横を見たら、
部屋の中をスズメが歩いてる。

びっくりして椅子から立つと、
スズメも驚いてチュチュチュンと飛ぶ。
声に気づいてカミさんもやってきた。
さてこれをどうやって外に出そうか、
格闘を覚悟しなければならないのかと思ったが、
パソコンの前を歩いているのを追いつめて
あっさり捕まえることができた。
半開きのドアの隙間から外に出してやった。

小林一茶か良寛和尚か。
スズメも風流を解する漫画家の部屋と知って
訪ねてきたのであろう。
どうせなら写真を撮っておくんだったとカミさん。
よく考えたら、その日は20年以上前に死んだ
親父の祥月命日だった。
墓参りにも行かずダラダラ漫画を描いてる息子に、
喝を入れに来たのかもしれない。

それはともかくしばらくのあいだ、暑さを忘れた。
あとはスズメのお宿からの招待を待つだけだ。
腰痛持ちなので葛籠(つづら)は小さいのでいい。
[PR]